2026年の大発会(1月5日)からマーケットは波乱の展開となりました。 あっという間の1ヶ月でしたが、トレーダーの皆様にとっては非常に濃密な時間だったことでしょう。今回は、荒れ相場となった1月を総括し、2月相場を読み解くための「重要なヒント」を探ります。
1. 止まらない「トランプ砲」と日本の政局
トランプ米大統領は年始早々からフルスロットルです。ベネズエラ侵攻やグリーンランド占有、さらに非協力的な国への「問答無用で追加関税」など、強硬姿勢を鮮明にしています。 月末には「米国は世界で一番金利を低水準にすべき」と発言し、あからさまなドル安誘導の姿勢も見せました。今後もマーケットを揺るがす「自分都合」の政策や発言には最大限の警戒が必要です。
一方、日本では衆院解散によりあわただしく選挙戦がスタートしました。現在の株高円安トレンドは一服していますが、選挙結果次第では大きな巻き戻しが起こる可能性も否定できません。
2. 深まる「円安牽制」の謎
特に注目すべきはドル円の動きでした。 年始から160円台目前まで上昇したところで突如急落し、最大で7円強の下落を記録。市場では「レートチェック(実弾介入の前段階)」が囁かれましたが、日本の財務相は「為替介入はしていない」と公式に発表しました。

しかし、レートチェックの有無については明確にされておらず、さらに米国ベッセント財務長官が「レートチェックはしていない」と否定する発言を行ったことで、市場は再びドル買い戻しに動くなど、当局の意図を巡る謎は深まるばかりです。
3. 歴史的事件「悪夢の24時間」
1月最大の事件は、月末最終日に起こった貴金属マーケットの劇的な動きでしょう。
トランプ氏の利下げ観測などからドルの代替資産として買われた金(ゴールド)は、一時5,600ドルに迫る破竹の勢いを見せ、銀(シルバー)も121ドルをつけるなど、常軌を逸した上昇を見せていました。 しかし、その宴は唐突に終わります。月末のわずか24時間で、金と銀の時価総額合わせて約3.15兆ドルが吹き飛びました。

- 金(ゴールド):11%の急落
- 銀(シルバー):31%の大暴落
4. 暴落の引き金は「次期FRB議長」の影?
この歴史的暴落の背景には、過熱したポジションの調整だけでなく、次期FRB議長に指名されているウォーシュ氏の存在が囁かれています。
ウォーシュ氏は持論として「FRBの資産圧縮(バランスシート縮小)」を掲げています。これまで市場を支えてきた潤沢な流動性が、新体制によって先細りするのではないかという懸念が、積み上がった買いポジションの一斉解消(パニック売り)を誘発したとの見方が有力です。
【2月相場の焦点】これは「押し目」か、転換点か
1月の貴金属大暴落は、絶好の「押し目」となり再び買い相場が到来するのか、それともトレンドの潮目が変わったのか。 この見極めこそが、目先の最も重要なポイントとなります。
トランプ大統領の言動に神経を尖らせつつ、FRB新体制の政策スタンスを慎重に見定める。2月も引き続き、緊張感を持ったマーケット対峙が求められそうです。
投資助言者【馬】2026/01/31


