米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀の金融政策決定会合が相次いで開催され、いずれも市場のコンセンサス通りの決定となった。にもかかわらず、株式・為替市場は上下に大きく振れる展開が続き、投資家の神経質な売買姿勢を浮き彫りにしている。※前回の速報記事を参照されたし・・・。
FOMC:予想通りの利下げも市場は荒い値動き
米連邦準備理事会(FRB)は今回のFOMCで予想通り政策金利の引き下げを実施した。直前まで織り込みは進んでいたものの、会合後も日経平均株価は上昇の勢いを強め、史上最高値を更新しながらついに46,000円台目前まで迫った。しかし、その裏で時間外取引では一時44,400円台まで下げるなど、乱高下を伴う展開となっている。
日銀:据え置き決定も「出口戦略」に議論
一方、注目された日銀金融政策決定会合は金利据え置きの決定となった。ただし、発表までの時間が長引いたことで市場には一時緊張感が走り、「何かサプライズがあるのでは」との思惑も広がった。結果的には、ETFやREITの売却計画を盛り込む議論が調整に時間を要した模様だ。
加えて、一部の政策委員からは利上げを求める声も出始めており、10月会合での利上げ実施確率は50%を超えたとの報道もある。とはいえ、日銀が抱える膨大な資産、特にETF・REITの処分を本格的に進めるとなれば「100年以上かかる」との試算もあり、実効性には疑問符が付く。いわば「出口戦略を100年かけて処理する」と宣言したようなもので、政策の持続可能性に対しては市場から冷ややかな見方も少なくない。
株式市場:高値圏での攻防
日経平均株価は依然として強含み、下げてもすぐに買い戻しが入る展開が続く。米国との関税問題は一応の落ち着きを見せたが、日本国内では総裁選が控え、新政権下でもこの強さを維持できるのかが注目される。高値圏でのもみ合いが長期化するのか、それとも再び一段高に向かうのか、市場の関心は高まっている。

為替市場:ドル円はレンジを維持
為替市場では、FOMC直後にドル円が146円台を割り込み「円高加速か」と思わせたが、下げは一瞬で終わり、翌日には週初の高値を超えて148円台に戻した。日銀会合では円安予想が市場に広がっていたこともあり、発表直後に円高方向へ振れたものの、結局は再び戻して148円前半で推移。結局は方向感の乏しいレンジ相場が続いている。

週を通じての通貨強弱を見ても、米ドルと円は共に乱高下を繰り返し、方向性が定まらない。ただし、ユーロ円やポンド円などクロス円は昨年の円安水準にまで到達しており、対ユーロ・ポンドでは円の弱さが際立っている。

今後の展望
9月も後半に入り、主要な材料は一巡しつつある。国内では総裁選関連の報道が相場の焦点となる公算が大きく、海外要因よりも内政に目が向かいやすい。日経平均の高値維持と為替相場のレンジ継続、この二つの流れが今後どのように崩れるか、来週以降の値動きに市場の視線が集中している。
2025/09/20 投資助言者【馬】


