今週のマーケットは、米国のインフレ指標やいつものトランプ元大統領による関税発言、そしてイレギュラーな材料となった週末の中東リスク急騰と、多面的なテーマが交錯する1週間となりました。
◆インフレ指標は「予想通り」も…鈍い安心感
6月11日(水)21:30発表の【米消費者物価指数(CPI)】は、
- 予想:+2.4%
- 結果:+2.4%(前回:+2.3%)
続く6月12日(木)の【米生産者物価指数(PPI)】も
- 予想:+2.6%
- 結果:+2.6%(前回:+2.4%)
いずれも市場予想通りの着地でしたが、前回よりインフレ圧力はやや上昇。ドル円は発表直後に一時ドル売り・円買いで反応し、その後も米ドル売りの流れがじわじわ継続。ドル円は145円台から144円を割り込む展開へとつながりました。
◆トランプ関税、再びマーケットの重しに
今週も話題に尽きなかったのがトランプ氏の関税強硬姿勢。
中国からの輸入品に対して既存の25%関税に加え、「フェンタニル関税」や「レアアース」対象の追加関税構想が浮上。
トランプ氏は「中国との交渉はうまくいきそうだ」としつつも、「2週間以内に一方的に関税率を決める」と発言するなど、日々発言が変わる中でマーケットは方向感を失いがち。
投資家にとっても、関税問題が相場にどの程度織り込まれているか判断しづらく、ファンダメンタルズ分析の難しさが浮き彫りとなりました。
◆地政学リスク再燃:イラン×イスラエルの衝突
そして週末、6月13日(金)にはマーケットが再び大きく動揺しました。
複数の報道機関がイランとイスラエル間の武力衝突を伝え、マーケットは地政学リスクに大きく反応。
- 原油先物は一時77ドル台まで急騰。
- 為替市場では“円買い・ドル買い”が交錯しながらも円高方向へと推移。
中東リスクの高まりが原油供給不安を煽り、いったん安定していた原油相場に再び火を付ける展開となっています。
この地政学リスクが長引けば、物価・金融政策・企業業績など多方面に波及する可能性も出てきます。

◆為替:ドル円はレンジ収束、ユーロは4年ぶり高値へ
- ドル円は今週も145円〜143円台の間で乱高下。高値・安値を更新することなくレンジがやや収束傾向。
- 一方、ユーロドルはついに約4年ぶりの1.16台に到達。長期のレンジ相場を上抜ける可能性が高まってきました。

ユーロは年初から買い圧力が強く、ボラティリティの回復も追い風に。今年は「ユーロの年」になるかもしれません。

◆通貨強弱まとめ(週次)
- ✅ ユーロ買いが最も顕著
- ✅ 円高・ドル安は乱高下を伴いつつもじわじわ継続
- 🟡 ポンドは大きくは動かず、米ドルや円と比較して明確な方向感なし

今後の為替は、「関税問題」「中東情勢」「米CPI・PPIによるインフレ観測」など、ファンダメンタルズと地政学の狭間で、さらなる値動きに警戒が必要です。
6月第3週となる6月16日(月)からの注目の材料など
6月17日(火)
時間未定~BOJ日銀金融政策決定会合
15:30~植田日銀総裁の定例記者会見
21:30~米小売売上高・輸入輸出物価指数・鉱工業生産指数
6月18日(水)
15:00~英消費者物価指数CPI・生産者物価指数PPI・小売物価指数RPI
21:30~米新規失業保険申請件数・住宅着工件数
27:00~FOMC/FRB米政策金利&声明発表
27:30~パウエルFRB議長の定例記者会見
6月19日(木)米国休場
20:00~BOE英中銀政策金利&声明発表
6月20日(金)ニュージーランド休場
8:30~日本消費者物価指数CPI
2025/06/14 FX専門投資助言者【馬】


