本日の東京株式市場は、SQ(特別清算指数)を前にした需給要因が前面に出ており、典型的な踏み上げ相場の様相を呈しています。日経平均株価は史上最高値を更新し、市場の熱気は一段と高まっています。
特に注目すべきは、主要銘柄の貸借比率です。キオクシアの貸借比率は0.06倍、ソフトバンクグループ<9984>は0.15倍、フジクラ<5803>は0.06倍、アドバンテスト<6857>に至っては0.02倍と、いずれも極端な売り残超過となっています。これだけ売り残が積み上がれば、ショートカバーによる買戻し圧力が強まり、指数を押し上げる原動力になるのは必然といえます。
もっとも、こうした動きは需給主導の相場に典型的なものであり、SQ通過後には反動安が警戒されます。実際、日経平均はフェアバリューを大きく上回る水準にあり、短期的には買戻しによる上昇が続いても、中期的には再び売り圧力に押される展開となる可能性が高いでしょう。
過去の経験則を振り返っても、踏み上げ相場の最終局面は「大幅上昇」か「大幅下落」か、極端な値動きに振れやすいのが特徴です。その背景には、個人投資家の買いと機関投資家の売りがぶつかり合い、需給の歪みが一気に解消される力学が働くからです。
とりわけキオクシアのような銘柄を見れば、ここまで大きく上昇する中で個人投資家の買い越しがやや増えており、同時にショートカバーも入っていると考えられます。こうした動きは後場引けの手口で確認できる可能性があります。ただし、再びの売り仕掛けを判断する際には、個人買い・機関売りの構図に加え、「その日のVWAPを割り込むかどうか」を見極めるのが鉄則です。
短期的な熱気と中期的な警戒感が入り交じる現在の相場。SQ通過後の展開を読むうえで、今後の手口分析が一層重要になってくるでしょう。
株式会社アイリンクインベストメント
岩本壮一郎

